検査員が「これは凄い!」とうなった施工方法をや技術・・・・
写真は外部の防水シートの検査に伺った時のものです。
防水シートの留付けタッカー全ての下に何か付いているのが見えます。施工担当者様にこの施工についお聞きしました。「これはステープルとプラスチックキャップが付いている規制品で、タッカーからの雨水侵入を防ぎます。また、打ち込まれたプラスチックキャップが、ハウスラップの強い保持力と気密性を向上させ、ハウスラップを流れ落ちる雨水の構造躯体への侵入を防いでいます。」との事でした。一般的な住宅では、防水シートの留付けタッカーは打たれてもそのままの状態でいる事が多く、このように止水処理をされる事は少ないの現状です。雨漏れは建築工事の施工業者にとって非常に怖い現象です。そのリスクを施工段階から少なくして行こうとする努力は必要だと思いご紹介させて頂きました。
写真は配筋検査時に撮影したものです。
配筋は縦横数多くの鉄筋を組み合わせて基礎の形にしていきます。その際、結束線(針金のようなもの)を用いて鉄筋を固定していきます。
しかし、通常行われる結束では緩んできて鉄筋がズレたり、脱落してしまったりする事があり、鉄筋に対して重要で必要なコンクリートかぶり厚さにも影響する事となります。
今回の施工ではこの結束線での固定が縦横にズレを起こしにくい強固なものとなっております。結束は一棟で数千箇所となるのですが、多方に跨がせる結束は時間が掛かります。
手間を惜しまない施工に確実に行おうとする意識の高さが伺えます。(No.142)
写真は2×4住宅の軒天と壁との取り合いを撮したものです。
壁の下地(通気胴縁)施工後、壁と軒天との取り合い部にフェルトを入れ雨水侵入を防ぐ対策を行っています。
軒天下地を作成する仕様で、壁の防水シートを軒天下地の上に貼り上げる事が出来る場合はこのようなフェルトを入れる必要はないと思います。ただ、2×4住宅の場合、垂木下に軒天を直接貼る仕様を多く見かけます。このような仕様では、壁と軒天の取り合いのコーキングが切れた場合、雨水が外壁内部に侵入し雨水漏れの原因になります。そのような事故が発生しないように、壁の防水シートを軒天まで折り返す、また見切り板金を入れるなど雨水漏れ対策の施工方法はいろいろ有ります。
今回の事例は、外壁の軒天までの通気経路を確保した上で、防水シート以外のフェルトを使用し壁と軒天の取り合いのコーキングが切れた場合、その対策としての一手間をご紹介致しました。