検査員が「これは凄い!」とうなった施工方法をや技術・・・・
写真は配筋検査時に撮影したものです。
配筋は縦横数多くの鉄筋を組み合わせて基礎の形にしていきます。その際、結束線(針金のようなもの)を用いて鉄筋を固定していきます。
しかし、通常行われる結束では緩んできて鉄筋がズレたり、脱落してしまったりする事があり、鉄筋に対して重要で必要なコンクリートかぶり厚さにも影響する事となります。
今回の施工ではこの結束線での固定が縦横にズレを起こしにくい強固なものとなっております。結束は一棟で数千箇所となるのですが、多方に跨がせる結束は時間が掛かります。
手間を惜しまない施工に確実に行おうとする意識の高さが伺えます。(No.142)
鉄筋のジョイントは、強度、手間、コスト的にもなるべくなら少ない方が理想です。
ただ現実的に現場で組み立てを行う以上、鉄筋のジョイントは至るところで発生します。
この写真は、ベタ基礎のスラブ筋のジョイント部分です。
どちらの写真も、D13の配筋で継ぎ手の定着の長さが40d以上確保されており、問題はありません。
では2枚の写真、どこが違うのでしょう?
片方は、隣り合う鉄筋のジョイント部分が千鳥に配筋されていました。
RC造の梁や柱の隣り合う鉄筋のジョイント部分は、位置や定着長さなど細かく決められていますが、床盤の配筋に至っては、取り決めはありません。
どこまで強度的に影響するのはわかりませんが、『どちらがいいの?』とお客様に聞かれた場合、どう答えるのでしょう。
工務店様、基礎屋さんの『ひと手間』心遣いがわかりますね。
ご存知の通り基礎工事とは、上屋を支える重要な部分です。
その基礎の端部やコーナー部分には、より力が加わる大事な箇所になります。
この工務店さんは、全ての住宅に、力の加わる外周部立ち上がりのコーナー部分に、上下共にD13の鉄筋を補強の為に配筋しています。
そしてスラブにも1本、斜めに補強筋を配筋しているのが解るかと思います。
一般的な木造の住宅の基礎では、あまり見かけないひと手間ではないでしょうか。